パート保育士が仕事と育児をつづる:チャイルドノート 

平凡な主婦が独学で保育士資格を取得。娘は中学受験で御三家中学に進学。

保育士必読! 古市憲寿さん著『保育園義務教育化』のメリットは?


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こんにちは😊

独学で保育士資格を取得後、保育園でパート勤務をしている保育士ママです。


今回のテーマは【保育士必読! 古市憲寿さん著『保育園義務教育化』のメリットは?】です。

皆さん、社会学者の古市憲寿さんをご存知ですか??

イタリアンの川越シェフに似た、シュッとした雰囲気でサラリと毒のある事を言う、あの人です。


そんな古市さん。

以前何かのインタビュー記事で

「女性は(顔や雰囲気ではなく)スペックでしか選びません」

「まず年収や仕事を見ます」

「僕が女性に見るのはそこだけです」

と答えていたのを読んでから、

「エェ〜!?😱😱💦そんな男いるんだ…」

と、なぜか気になる存在の方でした。


さらにさらに。

見るからに子供に興味がなさそうな古市さんが、

『保育園義務教育化』という、働くお母さんへの応援歌のような本を書かれていて。


保育園で働く身として、ずっと

「タイトルからして惹かれる。ちゃんと読んでみたい…😏いや、もはや保育士は一度全員読むべきでは…!?」とすら思ってまして。

ついに図書館で借りて読みました。


ズバリ感想は…

いつものテレビでのコメントのような、物事を斜めから見たようなテイストの本なのかと思いきや。

働くお母さんへの優しさとエールに溢れた本となっていました。


何より【結婚】とか【子育て】とか【子供】とか、

そういったワードの対極にいるようなイメージの古市さんが、保育園のあるべき姿について熱く語っている。

それだけでギャップ萌え。


「僕の半径数メートルで起きていること以外は、まるで興味がありませんね」

「断然子供より猫の方が好きです」

とか、本気で言いそうな雰囲気満載なのに。


そもそもですよ??

(※この本の表紙を見れる方は、ぜひ見てみて下さい)

そんな若いお兄ちゃんが、小さな子供と笑いながら遊んでる写真が表紙なんですよ。

…もう何回見ても違和感しかないです。

そこが狙いなんでしょうか?

だからこそ妙に惹かれる本となって仕上がっています。


とはいえ、内容は本当に共感だらけでした。

世のお母さんを取り巻く現状や、子供への教育について。


日本では、働くお母さんが仕事を頑張ると

「子供が可哀想」と言われる。

(お父さんが仕事を頑張ったら

「子供のために頑張ってるね」と言われるのに)


公共交通機関に乗っている時に子供が騒ぐと、お母さんは白い目で見られる。

(なぜか日本では、“母子は一体である”とみなされる。子供とお母さんは別人格なのに)


保育園に預けて働きたいのに、園に空きがなくて入れない。

そこで優先的に入れてもらうために、偽装離婚をしてシングルマザーとなり、入園優先度を意図的に上げる。


実際、ここまでして子供を産み、育てている世のお母さん。


古市さんは、そんな現状を見て

「保育園を義務教育にしたら、お母さんが子供を預ける負い目に、世間的な言い訳が立つのではないか?」

「小学校のように義務教育なのだから、待機児童問題も解消するのでは?」

「保育料の支払いもなくなり、家計が楽になるのでは?」


と、保育園を義務教育にするメリットを色々語っています。


とはいえ。

「さぁ、義務教育でどうでしょうか??☝」とか言われても。

「ちょっと待って💦いやいや〜現実的ではないでしょう…」と面食らってしまうのも事実。


※実際、フランスでは3歳からの義務教育化が検討されており、ハンガリーでは3歳から義務教育が始まったそうですが。


もともと慎重派な上に、何か検討するべき事案が生まれたら「より慎重な方向へ」と進みがちな、石橋は叩いた上で渡らない私達日本人。


ではなぜ日本とは裏腹に、海外では早期に子供を教育する方向へと進んでいるのか??🤔


それは近年の研究で、

子供を教育するのは早い方が、人生が成功する可能性が高い

という事が分かってきたからだそうです。


就学前から質の高い乳幼児教育を受けた子供達は、

大人になってから失業率や犯罪率が低く、生活保護を受給する割合も低いそうで。


さらに、人生の成功に必要であると言われる「非認知能力」と呼ばれる力は、集団生活で磨かれるとのこと。


つまり保育園を義務教育とし、日本の全ての子供が質の高い乳幼児教育を受ければ、日本全体の犯罪率が減ったり、失業保険や生活保護受給者が減るということらしい。


↑これは、私も子育てをする身として、経験から完全に同意ですね。


やっぱり何か身につけさせるなら、早い方が楽だし効果もあるんですよね。


娘に中学受験(勉強)をさせたのも、その最たるものの1つかもしれません。

中学生になってから、初めて

「高校受験があるんだから勉強しなさい😠」

なんて言ったとしたら。

そこまで成長した子供は、間違いなく親の言うことを聞かず、一人で大きくなったような顔を私に向けていたことでしょう。


思えば娘が0〜1歳の頃から、毎日絵本の読み聞かせをしながら沢山の言葉のシャワーを浴びせ、一緒に絵本の世界の喜怒哀楽を共有していました。


そんな娘は、気づけば一人で本を沢山読むようになり。

私が教えなくとも、大抵の物事の倫理的判断は、自分でできるようになりました。


これは娘が特別なのではなく、物事の条理なのだと思います。


「小さな子供を教育するなんて可哀想」

「子供は食べて寝て、まずはすくすく大きくなればいいのよ」

「教育なんて小学校からで十分間に合う」

なんて声も聞こえてきそうですが、そういう事ではないのだと。


ビシバシ子供を教育すればいいのではなく、あくまでも必要なのは質の高い教育。



子育ては時間とお金がかかります。

だからこそ、今から時間をかけて日本の未来へ教育の投資をする。


とっても大切な事だと思うのに、日本はなぜか世界の流れと逆張りをする。


せめて我々ができるのは、自分の目の前の子供に質の高い教育を与えるという、草の根運動レベルか…!?


★★★★★


ということで、今回の古市さんの著書『保育園義務教育化』

働く女性へのエールを改めて感じた一冊でした。



15年ほど前の資生堂ツバキのシャンプーのCM。

当時大活躍の、黒髪の美人女優が髪をなびかせて颯爽と歩きながら

「ようこそ〜日本へ〜♪君が今ここにいること〜♪」

というSMAPの曲が流れるアレ。

知っていますか?

懐かしいですね。


働く女性を応援されてるみたいで、大好きなCMだったなぁ〜✨